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大阪ん♪ラプソディー

我が家の習慣
 近所にホームセンターがある。主に猫の餌やサニタリーグッズなどを買いに行くのだが、劇団を主宰しているので時々は大きな物も購入しに行く。ベニヤ板や、10m巻きのプチプチとか、インパクトなど家庭ではけっして買わない物もある。  そんな中、ここ2、3年段々と売り場が広がってるなと思うのがキャンプグッズである。
コロナ禍で密を避けるためにキャンプが流行っているというニュースは見たことがある。ホテルなどに泊まることも避けて、旅行に行っても車内泊する家族も増え、キャンピングカーが売れているとか。さぞ高額なんだろうと思っていたが、軽自動車のバンを改装するとかなりリーズナブルだそうだ。
 大きなテントから、畳まれていて開くとテーブルと椅子に変身するトランク、道の悪い所でも重いものを運べる折り畳み式のカート、どこででも調理できるコンロや、それに伴った食器、折り畳み式の水を溜めるビニールタンク、等々である。 このキャンプブームから移行して、最近では防災グッズとしても売り出されているものもある。日持ちのする食品や、簡易トイレなどがキャンプシーズンでなくとも並ぶようになった。
 我が家は、1995年の阪神大震災以来、家の中に「すぐに持ち出せるリュック」というものがある。中には2日分くらいの着替え、雨合羽、薄手のダウンジャケット、ラジオ、百円玉、乾電池、免許書のコピー、折り畳み式の鍋とコップ、お箸などが入っている。この27年で携帯のアダプターや、充電器など、入れるものも色々変わってきたが年に一回くらいは中を見て入れ替えている。
 それ以外にもガスのボンベを差し込めば使えるストーブや、充電式の扇風機なども用意してある。食品もパスタやお湯をかければいいラーメンやご飯、1年以上持つレトルトや、5年使えるという水なんかも順次使いつつ、ストックしてある。そこにキャンプブームの便利グッズの売り出しだ。とりあえず2リットルの折り畳み式の水を溜めるビニールタンクと、簡易トイレ30回分というのを買って追加した。
 なんでそこまでするのか? と聞かれるのだが、あの阪神大震災の時に何の備えもしてなかった劇団員や、近所に住んでいた演劇人がうちを頼って来たからだ。あの時は大阪市内でも水道がやられて、茶色い水しか出ない日が続き本当に困った。
しかしその程度なので、どこにも言って行けない。困っている度合いから考えたら当たり前のことなのだが、実際の生活自体はどうしたらいいか分からないという事態に陥り、ライフラインの大切さを痛感したものだった。水が貴重だったから酒屋で日本酒を買って魚の煮つけを作ったり、食器にサランラップをかけて使ったりして過ごした。
「あると思うな今の生活」あの時から、我が家の家訓である。なので便利グッズがあるとつい買ってしまうわけだ。最近見つけて徐々に買い揃えてるのは賞味期限が2024年くらいまである、豪華缶詰である。出し巻き、どて焼き、煮込みハンバーグなど、なかなか魅力的なラインナップである。これも時々「缶詰ナイト」という飲み会でもしながら買い替えつつストックを増やそうと思っている。