
- 正確な表現
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先日、後輩から来たメールを見て「どないやねん!」とつい口に出してツッコミをいれてしまった。すると横にいた九州の友達が「大阪の人ってメールにまできちんとツッコミ入れるんやね」と感心した。
「いや、そんなつもりじゃなくて、どないやねん!は結構最終形のツッコミやから口に出してしまうほど呆れてるってことやねんけど」と言ったばっかりにツッコミ論になってしまった。
「どないやねん」には「!」が付く。標準語に翻訳すると、「いったいどういうつもりなんだ、いい加減にしろ!」とでも言うのか、かなり相手に対して怒っている状態だ。
もっと言うと「どないやねん!」と言った瞬間が相手を見放した時でもあり、君と同次元では話が出来ないという訣別のツッコミでもある。実に怖い言葉なのだ。
「私、あなたと別れたいの。でも時々会いましょうね。」
「どないやねん!」
と、こうなった場合、このカップルは二度と会わないだろう。
この手前にあるのが「何がしたいねん?」である。ごらんのように「?」が付いているので、聞き返している状態で、まだ聞いてあげようという気持ちが残っているわけである。
相手の行動に半ば呆れてはいるが、それでも「何がしたいんだ?言ってくれたら助けてあげるのに」という優しさが「何がしたいねん?」という言葉に集約される。
「私、あなたと別れたいの。でも時々会いましょうね。」
「何がしたいねん?」
この会話の後はまだ理由を聞いたり、時々会う約束をする姿が見えてくる。「?」は愛のかけらが見え隠れするマークなのだ。
この前段階に「なんじゃそら」(ばかなことを言うなよ)「ええ加減にせぇ」(おいおい、時間使わせるなよ)「あほか」(だめだね)という軽いツッコミも沢山あるが、それはまたの機会に解説しよう。ともかく「!」と「?」の間には深くて暗い溝があるのだ。ツッコもにも段階があることを知っていただければ幸いだ。
え、私がなぜ口に出してツッコミ入れたかって?いやぁ実は先日、誕生日に後輩からツイッターのメッセージで「おめでとうございます。」と送ってきたので、お礼の返信をしたんである。
すると「相手からフォローされてないので、返信できません」と表示が出たのだ。で、つい「どないやねん!」と言ってしまった次第。ま、他にもいろいろ自由な人なので「何がしたいねん?」と言う気持ちが残ってなかったのが正直なところです。はい。