
- 危険な匂い
-
自転車は軽車両の一種なのだから車道を走るようにと強化されてから一年が経つ。仕事で東京に行くとかなり浸透している感覚はあるが、関西ではまだまだ。
本当なら傘を付けてはいけないとか、何かと規定はあるが、そんなことお構いなしのおばチャリが幅をきかせている。
これでええんやろか。とも思うが、もっと考えさせられるのは、そもそも自転車は車道を走るべきなのかということだ。歩道を走ると歩行者が危ないからというのは分かるが、じゃあ免許もない自転車を軽車両として車道に放つべきなのか?甚だ疑問である。
小学校などで交差点の渡り方などを教える時に一応説明があるのは知っているが、それも過去のことと記憶に留めない人が自転車に乗っているのが現状だ。車道には免許を持った人間が乗り物に乗って秩序を守って運転をしているはずなのに、いきなりそれを無視した自転車がいろんな所から飛び出して来たり、時には止まっていたりする。
運転していると怖くてたまらない。この間も前後に子供を乗せて、携帯をいじりながら車道を突っ切って行ったヤンママを見た。お願いだからせめて車道の左を走るということくらいは守ってくれと思う。危険極まりない。だからと言って追いかけて行ってまで「その乗り方、あかんで」と注意するわけにもいかない。いくら大阪人がお節介でもそこまでする人は皆無だ。
実は子供のころに自転車で飛ばしていて、車と接触してことがある。たいした当たり方ではなかった。コンと車輪の先っぽが車に当たっただけだった。なのに私の身体と自転車はビヨーンと2メートルくらい飛んだ。
びっくりしたのは車に乗っていた運転手だっただろうが、こっちも驚いた。ちょっとしか当たってない感覚があったにも関わらず自分の身体が宙に浮いたからだ。「ああ怖ぁ」と子供心に思ったものだった。時代が時代なので(昭和40年くらいですからね)「こらぁ!子供。気ぃつけんか」と叱られただけだったが、あの感覚は忘れられない。
自転車は軽いのでスピードを出していると本当に簡単に吹っ飛ぶ。そして簡単にぐしゃぐしゃに潰れる。そこに乗っているのは生身の人間であるということを是非再確認したいものだ。
せめて保育園や幼稚園で自転車で送り迎えしているお母さん、お父さん達に「自転車の危険性」みたいな本くらい配れないものなのだろうか。誰に言えばいいのだろう…これを読んでいる皆さんも、周囲の人に一度声かけてみてくださいね。