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大阪ん♪ラプソディー

天災の国、ニッポン
今年は災害が多い。台風や大雨、地震で被害を受けられた方のことを思うと心が痛む。大阪も6月の地震、先日の台風とボロボロ状態だ。
 どんなにCGを駆使して作られた映画よりも、目の前で看板や瓦が飛んで行くのを見る方がよっぽど叫び声が出ると改めて思い知らされた。
 京都の友人は気象情報を聞いて、とりあえず実家に帰ったらしい。いざ台風が来て二階の窓から「きゃあ、すごい風」なんて言っていたら隣の家の屋根がぶっ飛んで行ったそうである。「きゃあ」から「ぎゃああああ!」という声に変ったとか。
 そんなこと言っていたら、その様子を見ていた自分の目の前の窓枠がドンと一階に落ちて、いきなり家中に雨風が吹き込んできたらしい。その瞬間「うおおおおおお!」と怒鳴ったという。
 台風が通り過ぎた次の日、近所を歩いていたら、うちの周りも木が折れたり、信号機が真っ二つになっていたり、テントというテントが破れてなくなっていたり、中には家が崩壊しているところもあった。
 なんと我が家も4階の天窓の隙間と、3階のベッドの電球の隙間から雨漏りしていた! もうそうなったら厳禁なもので、人の心配どころではない。大工さんに電話してみたが、「とりあえず、雨風はしのげるんですか?」と」いう返事。「それやったらちょっと不自由でも待っててください。テンヤワンヤなんで」と続けられた。そりゃそうだろうなぁと納得して、今も順番待ちのままである。
 そんな2日間を送ってバタバタしたたら。今度は北海道で地震だ。友達の心配をしながらも、今連絡したら、相手の携帯のバッテリーが勿体ないだろうなどと考えて、ヤキモキするばかりだった。
 阪神大震災以来、我が家にはいつでも持って出られるリュックというのがある。時々チェックしては「これを使うことがありませんように」と願うばかりだ。充電式の扇風機も、カセットコンロ式のガスストーブも置いてあるが、災害に同じ顔はないという。備えていても何が必要になるかは、その時になってみないと分からないのだろう。
 大声で叫んでも、心配でため息をついても、やるべきことは一つ。冷静に行動できるかどうかに違いない。そういう人に私も成りたいものだ。