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大阪ん♪ラプソディー

AIの便利な使い方
 世の中は急速に進化していく。オバサンには付き合いきれない状況だが、この一年であっという間にAIというものが私たちの生活に入り込んできた。
 2年くらい前には「AIに絵を描かせてみた」と言ってヘンテコな絵を見せてくれる人もいた。「お題を入れて絵を描いてみてと言ったらこうなった。まだまだだなぁ」なんて笑っていたものだ。
 それがあっという間にNHKのニュースなどで「ここからはAIが読み上げます」と言い始め、実際のアナウンサーと変わらない落ち着いた声のニュースが流れ始めた。関西のテレビ局のアナウンサーに何人か友達がいるのだが「来年くらいには夜勤がなくなるかも」と言っていた。朝のニュースと緊急対策のために夜勤があるらしいのだが、宿泊手当などの割愛にもなるし、緊急ニュースと言っても地震の情報が一番多いわけで、発生から数分はAIの方が正確に対応できるという話だった。世知辛い…と思うが時代の流れというものなのだろう。
 大学で演劇や、ドラマの書き方を教えているのだが、脚本にも活用されつつある。というか学生には積極的に活用させるようにしている。彼らが社会に出るころにはAIに書類の下書きをさせて、いかにアレンジするかというところが本人の実力になっていくからだ。
 具体的にはドラマの中に学校のシーンとかがあると「高校、理科の授業、教師の言いそうなこと」などとリクエストするとAIが適切に、そしてあっという間に答えてくれる。それをどうチョイスするかは生徒のセンス次第という話である。
 イギリスではシェイクスピアの新作をAIに書かせるということが実現したらしい。シェイクスピアの全作品を読ませて「この作家の新作を書いてみて」とリクエストしたら出来上がったのだろうか。そんなことが出来るならシリーズ物のドラマの本なんてちょろいのではないか?と妄想してしまう。
 ネット関係のエンジニアをやっている友人は「今まで一番邪魔臭かった情報整理や下調べをAIにしてもらうことで、クリエイティブな作業に仕える時間が増えた」と喜んでいた。確かに我々も脚本を書くための下調べはパソコンであっという間に出来てしまうので本当に助かる。数十年前は図書館に籠ったり、何年もかかったりしていたが、今では1分もかからない。文明は便利に使うべし、それに頼り過ぎないことが大切というが、このバランスなかなかに難しい世界が近づいてきているようだ。
 ところで、56年前、1970年の万博のテーマは「人類の進歩と調和」だった。そのテーマに沿って「これが人類の未来の生活だ」という製品が次々と発表された。有名な人間洗濯機は今では介護の現場で役に立ち始めているし、温度センサーで動く照明、携帯や、小型カメラ、自動掃除機、洗濯機、洗浄機、自動運転をしてくれる車など、現実として日用品になったものも多い。
その中でたった一つだけ全然進化しなかったものが自動料理器具らしい。半世紀前には「材料を入れたら主婦はなにもしなくても、毎日おいしい料理が機械から出てくる」という未来が予想されていたそうだが、そうはいかなかった。食の世界だけは相変わらず手仕事、舌仕事なのだ。そう聞くとホッとする。まさしく味気のない世界にならなかった部分と言えるのだろう。これからは不便でも必要なものをしっかりと見極めていく時代になる。「演劇」も生ものなのでお客様に「AIが喋った方がいい」なんて言われないようにしなくては!