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“人体にやさしく”を目指して、困難な加工技術にも挑戦
通常、バネ用ステンレス鋼線は、加工性を向上させるために、その素地にニッケル鍍金(めっき)を施している。
ところがニッケルは人体に有害なので、素地にニッケルを施さない材料(業界では裸線という)で長巻の加工をして欲しいという依頼があった。
裸線で巻加工をするときに問題となるのは、すべり性が悪いため加工時に発熱してしまう、もしくは材料がツールに噛み込みツール傷が発生する事にある。
また、汚れが問題となるので、通常の潤滑剤が使用できない。
もちろん、加工→脱脂(洗い)→熱処理という工程を通る事ができれば、通常の潤滑剤でも良いが、熱処理前に脱脂を行うと変形の可能性が高く、その工程を選ぶことは出来なかった。
そこで、極めて揮発性の高い潤滑剤を使用し、加工時だけ最低限のすべり性を確保し、量産加工することに成功した。
お客様には同業他社から難しいと断られていただけに、非常に喜んで頂けた。
