大阪ん♪ラプソディー【第121回】

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「不必要な情報」


 昔からヨーロッパ映画とか、香港映画が好きだったので、アマゾンプライムやネットフリックスの登場でここ数年、仕事が途切れると外国のドラマに没頭している。「わかぎゑふ63歳。趣味、夜の鑑賞会」とでも言うべきだろうか。
 ともかく世界シェアのドラマはお金がかかっているので、美術セットや衣裳を見ているだけでも刺激される。「いいなぁここまで凝って作れるなんて」と羨ましく眺めつつ、芝居の参考にもしている。ストーリーも練りに練ってあるので見ていても飽きない。ではここでお勧めの作品を… と書きだすと止まらないので、それはやめておくことにするが。
 そんなことが嵩じて、最近またTSUTAYAによく行くようになった。これは完全にコロナ禍になってから、暇を持て余して通うようになったともいえる。ネット放送では見られないドラマを探しに行くようになってルーティーンが出来てしまった。
 韓国や中国のドラマが人気があるせいか、TSUTAYAは毎月「アジアMAGAZINE」という情報誌を配っている。新作の情報が載っているので、これも有難く拝読している。と言ってもここ2回ほど貰って来ただけだが… で、その小冊子を眺めていると奇妙なことに気が付いた。
主演スターの紹介が各ページに載っているのだが、例えば今月の一押しの韓国ドラマ「紳士とお嬢さん」のページに主演のチ・ヒョヌの紹介コーナーがある。「チ・ヒョヌ 生年月日1984年11月29日」とここまではいい、何故かその後に「身長187㎝」と書いてある。それから今まで出たドラマの情報とかが載っている。
 他のページを見ても全部そうだった。「ナムグン・ミン 生年月日1978年3月12日。身長179㎝」「ゴン・ジュン 生年月日1992年11月29日。身長183㎝」「ティミー・シュー 生年月日1994年10月20日。身長185㎝」といった具合である。女優さんの場合も同じである。
 「なんで身長書いてるん?」と声に出して言ってしまった。これはもう明らかに昔の三高の名残ではないか! 高学歴、高収入、高身長。という3つの高いを持ってる男が、ええ男。というバブル時代の伝説だ。それが未だに残っているのか? と思うと少々滑稽でもある。ヨーロッパやアメリカではとっくに俳優の魅力は容姿ではなく演技力だ。
身長でドラマ見るんか! とツッコミを入れたいくらいだ。芝居している俳優にも失礼ではないだろうか。昨日までワクワクして見たいたドラマの主役がチビだったからと言って、とたんに魅力を感じなくなる人なんか居るのだろうか?実に時代遅れで嘆かわしい情報だ。もちろん、この小冊子を見て「いやぁ身長184㎝やて、恰好ええわぁ」という人が居るのだろう。だからわざわざ書いてあるのだ。しかし声を大にして言いたい!「身長は要らん!」と。  

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