大阪ん♪ラプソディー【第142回】

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「お気をつけて!」


 4月は新年度だというが、早々にひどい目にあった。ある朝携帯を見るとNTTドコモから「いつもより高額の支払いがありますが、ご本人ですか?」というメールが届いていたのだ。さっそく電話をしてみると確かに身に覚えのないアプリがアップル社のアイチューンズで買われているようだった。  ここでドコモのアドバイザーが「これはアップル社の管轄なので、あちらに電話してください」と電話番号を教えてもらい、こんどはアップルサポートに電話をしたのである。
 すると、なんと私のアイフォンに全く知らない外国の電話番号が紐付いていたのだ。承諾して遠隔操作をしてもらったので、アドバイザーも実際に私の携帯の中を見ている状態で「この番号は外国のもののようですが、ご本人のですか?」と聞かれた「いいえ全然知りません」と答え、削除の方法もその人に従ってしたのである。
 その際に「この携帯からアイチューンズで買い物をしたようですね。15件もありますね。」と言われた。携帯が私のものではないわけなので、当然勝手に買われたということである。その時点でアドバイザーもそう認識していた。
 「では、返金のリクエストをいたしますね。ただアップルポリシーに照らし合わせますので却下になった場合、ドコモ様の不正被害の保障のご案内もしておきます。」と彼女が丁寧に案内してくれた時は、まさか却下になるとは夢にも思わなかった。
 そう、次の日アップルから15件とも返金の対象にはならないと返事が来たのである。私は信じられない思いでもう一度アップルサポートに電話した。そして「アドバイザーさんも私の携帯ではないと認めてくれし、一緒に削除もしました。その見知らぬ携帯で買い物されていたのに何故返金してもらえないのですか?」というと「ご事情は分かりました。15件とも異議申し立てをかけますね。ただ、今回だめなら3回目はできません」という返答。当然再度リクエストしてもらったが、その次の日あっさり却下のメールがきたのである。
 それで最初に教えてもらったドコモの不正被害の補償なんとかという窓口に連絡すると「これはアップルでも買い物なので、被害はアップルの管轄になります」という地獄のルーティンに戻った。
 あとは堂々巡りだった。どこに連絡しても「うちの管轄じゃない」という話ばかり、そりゃそうだアップル社のアイチューンズで買われたとハッキリしてるんだからカード会社もドコモも関係がない。当のアップル社はアップルポリシーとやらで私が被害者だと認識してるのに返金の対象にはならないという判定を送って来ているわけだし。
 久しぶりに「泣き寝入り」という言葉が頭の中をぐるぐるよぎった。カード会社なら不正に使われたという訴えをすれば、自分が知らないうちに外国で買い物されたと認めてくれればキチンと肩代わりしてくれる。しかしアップル社はそうではないらしい。私は窓を開けて「なんなんだ! アップルポリシーってよぉ!」と叫びそうになった。もちろん大人なので叫んでないが… アップル社の最後に電話した時に「今回のように、勝手に他人の携帯が紐付くってどういうことなんでしょうか? 防ぐにはどうしたらいいんですか?」と聞くと「そうですねぇ、なにか買い物をなさる時にアップルのIDを入れると紐付いてしまったりしますので…」というではないか。私はあきれ果てて「要するにアップル社で買い物をするなということですね?」と言うと、アドバイザーが「あ…」と短く答えただけだった。
 今回の件はもうどうしようもない。ということだけが分かったが、皆さんにお伝えしておきます。アイフォンを使っているなら時々「設定」を開き、一番上に出ている自分の名前をタップしてください。下の方へスクロールすると自分の携帯が表示されています。私の携帯に紐付いてた外国の携帯はそこに表示されていました。簡単に削除できます!
 今のところ、次に何かあったらもうアップル社の製品とはおさらばだなと思いつつ過ごしているが、モヤモヤは消えていない。ちなみに今回の被害総額は95,620円だった。  

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