ホームへ戻る > エッセイ&コラム > 全盲ヨットマン岩本が「みる」世界〜太平洋横断の冒険〜 > 【第5回】
今、このコラムを2月23日に書いています。
本日は赤松社長様にサンディエゴまで来ていただき、Dream Weaverを見ていただきました。
明日、いよいよ待ちに待った出航です。
御社をはじめ、多くのサポーターのお陰様でここまで来れたことに、感謝の気持ちでいっぱいです。
「夢は一人では実現することはできません、多くの人たちの支えがあって実現するのだ」ということを改めて強く思っています。
今、期待と不安が交じりあっており、複雑な心境です。
大波にあったり、低気圧に先を塞がれたり、大変なことが待っていることでしょう。
睡眠も1回2・3時間ずつしか取れないため睡魔との戦いになるでしょうし、水はタンクに入った分しか使えないためシャワーを浴びることが出来ずに体がかゆくなったり痛くなったりするかもしれませんし、果物や野菜が無性に食べたくなったり…。毎日が戦いとの連続になることでしょう。
2013年の最初の太平洋横断でクジラとぶつかり11時間救命いかだの中で救助を待った経験があり、そのことを途中で思い出し、こんな再挑戦などするんではなかったと後悔することもあるでしょう。
しかし、そのような時間だけではないと信じています。
苦しさがあるからこそ楽しい時をより楽しく感じられることでしょう。
素晴らしい風と、あたたかな太陽を感じながら、自然と一体になり、地上で暮らす中では得られない経験をすると思います。
イルカと並走したり、光一つない太平洋の真ん中で美しい月と星の下で、宇宙に浮遊しているような感覚にもなるかもしれません。
飛行機で行けば12時間で楽に行けるところを苦労して60日かけていくのはなぜでしょうか?
それは、苦労した先にはそれだけ多くの喜びが待っていると信じているからです。
今まで経験したことのない、なにかを得られるのではないかとわくわくしています。
このコラムを読んでいただいているころには、ハワイ島の近くをセーリングしていると思います。
約60日かけて福島の小名浜港を目指します。
皆さんもhttps://voyageofinspiration.comにアクセスしていただき、Dream Weaverの位置を確認しながら太平洋を一緒に渡りましょう。
「失敗は、将来の成功を1万倍にも100万倍にもしてくれるためにあるのだ」というメッセージを自分の経験から伝えていけるよう、安全第一で頑張っていきます。
Never give up, keep challenging!!
応援よろしくお願いします。